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毛髪と熱

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毛髪と熱

毛髪をシャンプーで濡らした後、ドライヤーで乾燥するときは、通常60℃くらいの熱です。この程度の熱では毛髪の損傷はほとんどみられません。しかし、ハンドラの吹きだし口から出てくる熱風は100℃を超えますので、ドライヤーを近づけすぎたり、一か所にずっとあてつづけていると90℃くらいまで温度が上がることがあります。また、セット用のアイロンでは毛表面の温度が140℃ほどにもなることがありますので、熱によるケラチンの変質=熱変性が心配です。


毛髪に100℃以上の熱を何度もかけつづけると毛髪の蛋白質が硬く変質していきます。このような、熱変質した毛髪は柔らかみがなくなり保湿力も低下します。引っ張ったとき、あまり伸びずにプツッと切れるような毛になります。(伸度の低下)

また、毛髪は270~300℃で焦げて炭化します。ストーブの前で寝てしまったりしたときには、炭化寸前の毛になり、指で毛を揉むとボロボロと崩れるように毛が粉々になります。


150℃以上の高温アイロンを使用して行うアイロンパーマや縮毛矯正は薬剤との相乗作用もあって、毛髪にはかなりの負担になります。特に2度3度と繰り返す場合キューティクルはほとんど溶けてなくなり、毛表皮も膨化といって、ちょうど火ぶくれになったように見えます。

丈夫な髪に一回だけ行うのと、同じ髪になんども高温アイロンによるパーマ処理を行うのでは、加速度的に熱による損傷がすすみます。繰り返し行うケースでは、使用アイロンの温度はもちろん低めに設定すること、使用薬剤も弱いに変えていく必要があります。


特に、アルカリ性の状態の毛髪に、100℃以上の熱を加えると、加水分解といって毛髪ケラチンのシスチン結合が切断されます。この場合は、通常のパーマと違って2剤で元のシスチン結合には戻らないので、ケラチンが構造的に変化していきます。

結果としてパーマにとって大切なシスチン結合は減少していくわけですので、パーマをとったり、またかけたりといった仕事がしにくくなります。

加水分解と熱変性は違いますが、加水分解を起こすほどの状態であれば、熱変性も同時に起こしていると考えてもよいでしょう。


またリンスやトリートメントクリーム処理した毛髪をハンドラで乾かしているとき煙がでてくることがありますが、たいていは毛が焦げているのではなく、付着した油が焦げているのです。


小吉 健太

小吉 健太

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